赤ら顔に大きな鼻、頭には何やら長いものを乗っけた男。祭によっては木でできた男性のソレを持って若い娘を追いかけ回すこともあるという。
しきりに観客にからんで笑わせる。
神出鬼没で、
いつのまにか民俗舞踊にまぎれこんで踊ってたり、
地域警察のお嬢さんにからんで困らせたり、
ちゃっかり客席で休憩してたり、
これこれ、地獄の裁判官がしゃべってる横からなにをちょっかい出してる。
怒られた。
ユネスコ世界無形文化遺産の踊りの横を普通に歩いてたりするのだった。
アツァラはさしづめ文化人類学用語でいうトリックスターか。わざと秩序を乱し、人を揺り動かし、別の見方で現実を見直させる力を持っている。
きりのいいところでパロ・ゾンの他の部分を見学した。
ゾンは権威ある場所なので、入るには本来、肩布までつけて正装しなければならない。しかし外国人観光客の服装はほぼ野放し。肌を露出した格好やサンダルばきでなければ大丈夫なようだ。
桃の花越しに。
タンカ(仏画)が壁に大きく描かれている。
六道図。
えと、誰だったかな・・・。分かったらカキコします。背景にヒマラヤが。
誰だったかなぁ・・・。
小鳥が木の種をまき、ウサギが水をやり、猿が土を世話し、象が木を守る。
実がなると象の上に猿が、その上にウサギが、その上に小鳥が乗り、実を取って分ける。
という友情絵。
日本とは建築の構造が違うので遠近感がつかめない。
均整のとれた美しさ。
窓のシンメトリーはよく見られる。
でかっ。
パロ・ゾンでもこんなに立派なのに、ティンプーやプナカのゾンはもっと立派だという。
伝統建築がむやみに好きな私はヨダレを垂らした。
帰り際、祭の出演者たちが歌いながら引き揚げてくるところに出くわした。
アツァラはまだ芸人魂を発揮して道端の人々をからかっていた。
この時私にも「よっ、君のバッグかっこいいねー」とからんでくれたんだけど
びびって「サ、サンキュー」とつまらん答えしか返せなかったゴメンナサイ。
心なしかうなだれているように見えます。
ここぞとばかりに最後の舞を舞う人々。
お坊さんの衣は、サフラン色と紫が先生、えんじが生徒。
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